- いいオフィスチェアって腰が痛くならないの?
- おすすめのオフィスチェアはある?
- 高級オフィスチェアって高いけど、その値段の価値はあるの?
在宅勤務をする方が増え、ちょっといいオフィスチェアの導入を考えている方もかなり増えているようです。 ですが長時間のデスクワークで腰がつらい方も多いのではないでしょうか。
人気のオフィスチェアに試座する機会があったので、「腰痛もちに優しいオフィスチェアはどれ?」という視点で情報をお届けします。 また、高級オフィスチェアの代名詞「アーロンチェア」との違いもお伝えします。
本記事が「体に、とくに腰に負担のかからないイスを探している」「アーロンチェアもいいんだけど、他の人気チェアも気になる」という方の参考になれば幸いです。
また「オフィスチェアの正しい座り方」もお伝えしますので、普段のデスクワークで取り入れてみてください。
■この記事を書いたひと
在宅勤務の自営プログラマー
長時間のデスクワークの影響もあり、慢性的な腰痛に悩んでいます。
腰痛持ちデスクワーカーの目線でオフィスチェアのレビューをお届けします。
ハイエンドのオフィスチェアを購入するまで
寝ても覚めても腰が痛い
以前から慢性的に腰が重かったのですが、最近安物のソファに長時間座ることが多く、それが原因で腰を完全に痛めてしまいました。やっちまった…。
このような悲劇を繰り返さないよう、皆様も座るものや姿勢には重々お気をつけください。
仕事をしていて腰が痛くなってくると、腰回りのストレッチや体幹トレーニングでごまかす毎日です。ストレッチをした直後は腰痛もいくらかマシになっているのですが、作業を続けていると痛みがぶり返す。
定期的に痛みが襲ってくるので集中が続かず、これでは作業効率が悪すぎます。
食事中でも外出中でも、腰痛とあらばストレッチを始めます。周りの目なんて気にしている余裕はありません。
腰痛が酷いときは寝ていても痛みで目が覚めます。「いたた..」と言いながら寝返りをうつ毎日ですね。
この苦しみ、腰痛もちの方には共感していただけるのではないでしょうか。
寝具にもこだわっているけれど…
「寝ていて腰が痛いのであれば寝具に問題があるのでは?」と思われた方もいらっしゃるでしょう。
私はMagniflex(マニフレックス)やロマンス小杉の高級マットレスを使用しており、寝具の質が悪いというわけではなさそうです。(体に合わなくなった可能性はあります)
マニフレックスを初めて使用して慢性的に重かった腰が軽くなったことに感動したものですが、腰を完全に痛めてしまった現在は以前ほどの効果を感じません。(もちろんマニフレックスがないともっと腰痛が酷いです)
そういうわけでマニフレックスは「腰痛とまではいかないけど、腰が重く感じる」という方にはおすすめです。起床時の「腰が伸びている感覚」に驚きますよ。
スタンディングデスクで仕事をしてみた
「座る」って体に悪いらしい。
ということで上の画像のように、押入れをDIYでスタンディングデスクにして仕事をしています。立った状態で肘が90°になるように台を設置しました。
座るよりも腰はマシですが、やはりずっと立っていると腰が痛くなってきます。人間は同じ姿勢を続けるようにはできていないと実感します。
その上、立ちっぱなしで仕事をするのも大変で、やっぱり「たまには座って作業をしたいな」と思っていました。でもスタンディングデスクの高さに合うイスって意外とないんですよね。
そんなある日、ニトリでスタンディングチェアなるものを見つけて衝動買い。これならスタンディングデスクの高さに合います。
しかしこれが、長時間座っていると腰とお尻が痛くなります。スタンディングチェアは座り心地を求めるイスではないですからね。
デザインも悪くなく、安定感もあるので残念です。
バランスボールも悪くないが仕事はできない
バランスボールにしばらく座っていると痛くなった腰がラクにはなりますが、低すぎてデスクでの作業ができないのが残念です。
かと言ってバランスボールの高さに合わせた作業環境をつくるというのも無理があります。
最終的に「立ちっぱなしで疲れた時にバランスボールで一休みする」という使い方をしていました。
集中して座って作業できる環境が欲しい!背もたれに寄りかかりたい!!
ということで、藁にもすがる想いでハイクラスのオフィスチェアに手を出すことにしました
引き出しデスクをDIY
というわけでオフィスチェアを導入することにしました。
スタンディングデスクではイスの高さが足りないので、下の画像のように引き出し式のデスクをDIYしました。
オフィスチェアの正しい座り方
せっかくいいイスであっても正しい座り方で座らなければ、ほんとうに自分に合っているか判断できませんし、防げたはずの疲労もたまってしまいます。
というわけで正しい座り方を店員さんに教えていただきました。ぜひイスに座る・試座する際の参考にしてください。
- イスに深く腰掛けて、背もたれに体を軽く預ける
- ひじ掛けを肘が90°になるように調節する
- ひじ掛けとデスクが同じ高さになるように座面の高さを調節する
- 足が浮く場合はフットレスト(足置き)などで調節する
①イスに深く腰掛け、背もたれに体を軽く預けます。いいイスであれば、こうすることで疲れにくい姿勢を作ってくれます。リクライニングが調節できるものであればここで調節しましょう。
座面の大きさにも注意してください。膝うらに余裕がなく足が浮いてしまうものは大きすぎて体にあっていません。 膝うらと座面に指2~3本分の隙間ができるのがベスト。
②ひじ掛けはの高さは肘が90°になるのが理想です。ひじ掛けが固定式で調節できないものや、そもそも付いていないものだと肩首に負担がかかってきます。
普段使っているイスのひじ掛けが調節できるものであれば、ここを改善するだけでも肩と首の疲労が違ってくるはずです。
③ひじ掛けとデスクが同じ高さになるように座面の高さ(イスの高さ)を調節します。
キーボードやマウスはなるべく腕を伸ばさないでも操作できる位置に置くと疲れにくいです。可能であればモニターの高さも調節しましょう。下を向きながらの作業は首と肩にものすごい負担がかかります。
④足が浮く場合はフットレスト(足置き)などで調節します。
座面の位置が高くて足が浮くと太ももの裏が圧迫されてしまうので、その場合はフットレストなどで調節しましょう。太ももが地面と平行になるのが理想です。
以上です!
まずは今お使いのオフィスチェアで試してみてください!
腰に優しいオフィスチェアランキング!
さいごにランキング形式で今回試座したオフィスチェアをお伝えしたいと思います。
この記事が腰に優しいオフィスチェア選びの参考になれば幸いです。
(※画像は許可をいただいて撮影していますが、いちおう背景をぼかしています)
6位:セイルチェア:Herman Miller (ハーマンミラー)
腰とお尻への負担、リクライニングの快適さ、すべてにおいて同社のアーロンチェアに軍配があがります。とは言えそれは「アーロンに比べて」というレベル。
このおしゃれなデザインと上質な座り心地でアーロンチェアの半額程度なので、ハーマンミラーのチェアの中ではいちばん売れているとのこと。
それほど腰痛に悩んでおらず、デザインも重視したい方ならセイルチェアはおすすめ。カラーバリエーションも豊富です。
5位:エンボディチェア:Herman Miller (ハーマンミラー)
アーロンチェアよりも背もたれに力を入れているように感じました。背もたれが広くて高く、カーブの調整ができます。アーロンにはこのあたりの機能がありません。
さらに座面の奥行も調節できるので合う人にはハマりそう。ただ、個人的にはアーロンに比べると腰・お尻に負担を感じました。
エンボディチェアを購入していくのはゲームをする方が多いそうです。
4位:エルゴヒューマン プロ:Ergohuman(エルゴヒューマン)
独立したランバーサポート(腰のクッション)と、タブレットスタンド(別売り)が魅力。オットマンもついてこの値段なのはすごく魅力的。
ランバーサポートが腰を前に押し出して理想的な姿勢をキープしてくれるので、体圧を分散して疲れにくく、かつ猫背も防げます。
生地(メッシュ・レザー)や色のバリエーションが豊富なのも嬉しい。
ヘッドレストとオットマンが付いているので、このイスを買うだけで足を伸ばしたりうたた寝できるのはアーロンチェアよりも強いです。
ひじ掛けはもちろんヘッドレストやランバーサポートの位置も調節できるので、機能的にはほとんど文句の付け所がありません。
アーロンのように前傾はできないものの、座面の後ろを上げることはできるので前傾っぽく座ることも可能。
仕事にも息抜きにも使えてコスパは最強ではないでしょうか。
あえて不満点を挙げるなら、オットマンやタブレットスタンドの安定感がいまいちなところでしょうか。
3位:コンテッサ セコンダ:オカムラ
日本の人気メーカー「オカムラ」のオフィスチェアで、日本のみならず世界でも人気とのこと。日本メーカーのため、心なしか日本人の体格に合うような気がします。
作りがアーロンチェアと同等クラスにしっかりしていて、デザイン・座り心地ともに文句なしです。最後までアーロンとコンテッサで悩むひとが多いというのも納得ですね。
デザインと言えば、セコンダはイタリアのインダストリアルデザインの名門「ITALDESIGN(イタルデザイン)」との共同なんですね、ほんとにかっこいいです。
画像のコンテッサは大型のヘッドレストを装着しています。
このヘッドレストは角度調整ができませんが、だからといって不満に感じることはありませんでした。(小型のヘッドレストは調節ができるようです)
ランバーサポートの位置や座面の前後の調節もできるので、座る方の体に細かく合わせることができます。座り心地に関しては不満な点はまったく見当たりませんが、前傾できないところをマイナスに感じる方もいそうですね。
左右のアームレストについているスイッチでイスを調節できるので操作性が高いのも魅力的です。
2位:シルフィー:オカムラ
こちらもオカムラのオフィスチェア。価格は8万円台ですが非常に座り心地がよかったです。
背もたれの、特に腰回りのサポート具合はアーロンチェアを上回っていると感じるひとも多いのではないでしょうか。私も何度もアーロンチェアと座って比較するくらい甲乙つけがたかったです。
しかも上位のコンテッサにはない前傾機能もついているうえに、アーロンにはない「リクライニング位置の固定」もできてしまいます。
店員さん曰く「アーロンチェアを買いに来たものの最終的にシルフィーにする方も多い」とのこと。納得の座り心地です。 オカムラのオフィスチェアの中でもいちばん売れています。
ひとつ残念だったのが「リクライニング時にひじ掛けが追従して後ろに下がらない」ところ。これがかなり気になりました。
リクライニングしながらキーボード入力したい方などにとっては、ひじ掛けがじゃまに感じてしまうかもしれません。
座面はクッションですが柔らかくて気持ちいいですし、予算に限りがある方にはこちらをおすすめします。
1位:アーロンチェア:Herman Miller (ハーマンミラー)
栄えある第1位は高級オフィスチェアの代名詞「アーロンチェア」です。ここまで「アーロンチェアと比べて」と連呼しているので丸わかりですよね。
「なんだ、やっぱりアーロンチェアか」という声が聞こえてきそうですが、やっぱりいいものはいいです。
購入時に2位の「オカムラ シルフィー」とで最後まで迷ったのですが、リクライニング時の作業のしやすさ(ひじ掛けの追従)と、重厚感や安定感の面でアーロンチェアに軍配が上がりました。
やはり最終的には値段の差を感じました。
「アーロンチェアだと自室に置くには物々しすぎる」という方にはシルフィーは部屋になじみやすくておすすめですよ。何より安いですしね。
ただ、アーロンチェアにヘッドレストがないのは不満ですね。ハーマンミラーではヘッドレストを扱っておらず、他社で販売されているものを付けることをおすすめします。
ちなみに10万円台の「アーロンチェアライト」ですが、下記のような違いがあります。
- ひじ掛けが固定式、またはひじ掛けなし
- 前傾不可
- リクライニングの硬さが固定
うーん、フル装備とくらべて半額程度で購入できるのは魅力的ですが、せっかく買うならこれらの機能は欲しいところです。
ちなみにアーロンチェアはオフィスワークで使用するなら最強のチェアですが、くつろぐためのチェアとしては賛否が分かれそうです。
さいごまで読んで頂きありがとうございます。あなたの腰に幸多からんことを